在宅環境での歩行能力評価としての2 ステップテスト 信頼性・妥当性の検討および歩行自立に関する基準値の作成

【目的】在宅環境での2 ステップテストの信頼性と妥当性の検討を行い,歩行自立の基準値を見出すこと。【方法】訪問リハビリテーション利用者を対象とした横断調査のデータベース(10 施設226 名)から,目的別にデータを抽出した(信頼性98 名,妥当性117 名,基準値209 名)。調査項目は基本情報と膝伸展筋力,歩行能力として2 ステップテストによる2 ステップ値や歩行自立度などとした。歩行手段と距離により屋内杖歩行から屋外独歩800 m 以上と12 種の歩行自立条件を設定し,各自立を判別するカットオフ値を検討した。【結果】2 ステップテストの検者内信頼性は良好であり,固定誤差は認めないが比例誤差...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法学 Vol. 48; no. 3; pp. 261 - 270
Main Authors 石垣, 智也, 尾川, 達也, 宮下, 敏紀, 平田, 康介, 岸田, 和也, 知花, 朝恒, 篠宮, 健, 市川, 雄基, 竹村, 真樹, 松本, 大輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 2021
日本理学療法士協会
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:【目的】在宅環境での2 ステップテストの信頼性と妥当性の検討を行い,歩行自立の基準値を見出すこと。【方法】訪問リハビリテーション利用者を対象とした横断調査のデータベース(10 施設226 名)から,目的別にデータを抽出した(信頼性98 名,妥当性117 名,基準値209 名)。調査項目は基本情報と膝伸展筋力,歩行能力として2 ステップテストによる2 ステップ値や歩行自立度などとした。歩行手段と距離により屋内杖歩行から屋外独歩800 m 以上と12 種の歩行自立条件を設定し,各自立を判別するカットオフ値を検討した。【結果】2 ステップテストの検者内信頼性は良好であり,固定誤差は認めないが比例誤差が示された。2 ステップ値は膝伸展筋力より歩行能力との相関係数が高く,歩行自立条件に応じた段階的なカットオフ値が設定できた。【結論】2 ステップテストは在宅環境でも信頼性と妥当性があり,歩行自立に対する基準値を有する歩行能力評価である。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11957