リバース型人工肩関節置換術後症例の肩関節周囲筋の筋電図学的分析 健常肩との比較

【目的】リバース型人工肩関節全置換術(以下,RSA)症例の挙上時の肩関節周囲筋の筋活動について筋電図学的に検証し,健常者との違いを明らかにすること。【方法】対象はRSA 群12 肩,コントロール群17 肩とした。両群とも肩関節45°,90°挙上位で肩関節周囲筋の筋活動を表面筋電図にて計測した。挙上位保持は屈曲,肩甲骨面挙上,外転の3 方向とした。筋電図積分値より挙上45 ~90°間の筋活動比率を算出し,両群を比較した。【結果】RSA 群において,屈曲では三角筋後部,肩甲骨面挙上では僧帽筋上部と三角筋後部,外転では大胸筋鎖骨枝の筋活動比率が有意に高値であった(p <0.05)。【結論】45 ~9...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法学 Vol. 47; no. 3; pp. 231 - 238
Main Authors 桑野, 正樹, 上谷, 佑稀, 村西, 壽祥, 伊藤, 陽一, 湯川, 晃矢, 中野, 禎, 土井, 還
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 2020
日本理学療法士協会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.11572

Cover

Loading…
More Information
Summary:【目的】リバース型人工肩関節全置換術(以下,RSA)症例の挙上時の肩関節周囲筋の筋活動について筋電図学的に検証し,健常者との違いを明らかにすること。【方法】対象はRSA 群12 肩,コントロール群17 肩とした。両群とも肩関節45°,90°挙上位で肩関節周囲筋の筋活動を表面筋電図にて計測した。挙上位保持は屈曲,肩甲骨面挙上,外転の3 方向とした。筋電図積分値より挙上45 ~90°間の筋活動比率を算出し,両群を比較した。【結果】RSA 群において,屈曲では三角筋後部,肩甲骨面挙上では僧帽筋上部と三角筋後部,外転では大胸筋鎖骨枝の筋活動比率が有意に高値であった(p <0.05)。【結論】45 ~90° までの挙上位保持に際して,RSA 症例と健常肩では肩関節周囲筋の筋活動が異なる可能性を示唆した。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11572