炎症性腸疾患を伴う女性の性生活に関する文献レビュー

要 旨目的:国内外のIBDを伴う女性の性生活に関する文献を俯瞰、検討することで、IBD女性の性生活における実態を明らかにする。方法:国内外の検索エンジンにてキーワード検索およびハンドサーチによる文献検索を行った。対象文献からIBD女性の性生活の実態を抽出し、意味内容を損なわないよう要約してコードにし、サブカテゴリー、カテゴリーを抽出した。結果:国内文献2件、国外文献9件の計11件を分析対象とした。IBD女性の性生活における実態として、94のコード、17のサブカテゴリーが抽出され、5のカテゴリー【IBDの症状と性機能障害】、【IBDの手術における性機能障害への影響】、【IBD特有の性行為時の工夫...

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Published in医療看護研究 Vol. 21; no. 2; pp. 75 - 83
Main Authors 大月, 恵理子, 村越, 春那
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人 順天堂大学医療看護学部 2025
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ISSN1349-8630
2758-5123
DOI10.60254/jhcn.21.2_75

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Summary:要 旨目的:国内外のIBDを伴う女性の性生活に関する文献を俯瞰、検討することで、IBD女性の性生活における実態を明らかにする。方法:国内外の検索エンジンにてキーワード検索およびハンドサーチによる文献検索を行った。対象文献からIBD女性の性生活の実態を抽出し、意味内容を損なわないよう要約してコードにし、サブカテゴリー、カテゴリーを抽出した。結果:国内文献2件、国外文献9件の計11件を分析対象とした。IBD女性の性生活における実態として、94のコード、17のサブカテゴリーが抽出され、5のカテゴリー【IBDの症状と性機能障害】、【IBDの手術における性機能障害への影響】、【IBD特有の性行為時の工夫】、【IBDとパートナーとのかかわり方】、【医療職者との乖離】が認められた。結論:多くのIBD女性が性生活に関する懸念を抱え、支援を求めていることが示唆された。性生活は文化的背景により異なることが考えられるため、今後はわが国のIBD女性を対象に、性生活の実態を明らかにし、支援を検討する必要があると考える。
ISSN:1349-8630
2758-5123
DOI:10.60254/jhcn.21.2_75