妊娠性血小板減少症に合併した抗 HPA-4b 抗体による新生児同種免疫性血小板減少症の 1 例

• Published in: 日大医学雑誌 Vol. 68; no. 1; pp. 21 - 24
• Main Authors: 井上, 正和, 藤原, 卓, 梨田, 裕志, 雨宮, 喜雄, 東川, 正宗, 倉井, 峰弘, 淀谷, 典子, 川崎, 裕香子
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本大学医学会 2009
• Subjects: 人血小板抗原; 妊娠性血小板減少症; 抗 HPA-4b 抗体; 新生児同種免疫性血小板減少症
• ISSN: 0029-0424; 1884-0779
• DOI: 10.4264/numa.68.21

患児は出生当日に臍帯血の血小板減少があり，当院 NICU に紹介入院となった．母親は妊娠 28 週 5 日から 10 万/μl 前後の血小板減少が持続したが，出産後自然回復した．患児の入院時血小板数は 4.4 万/μl と減少していた．母親血清中に父親と患児の血小板と反応する抗HPA-4b 抗体が検出された．母体の血小板減少に児の血小板減少をともなう場合にも新生児同種免疫性血小板減少症 (NAIT) の合併を考慮すべきである．