終末期医療・ケアに患者の意思を反映させるための取り組みと成果

当院呼吸器病棟では人生最終段階における医療・ケアの決定に「生命維持治療における医師指示書(Physician Orders for Life-Sustaining Treatment: POLST)」を用いて,A項目:心肺蘇生,B項目:心肺停止前のNPPVを含めた呼吸管理,C項目:抗生物質,D項目:経腸栄養を聴取し医師指示書として運用しているが,当院入院及び外来(訪問診療)で死亡した患者50名に対して,終末期に患者自身の意思が反映されたかを検証した.当初積極的治療・措置を希望するも,終末期に患者または家族の希望変更や医学的適応がないため中止した例は認められたが,患者の意思に反する延命措置は経管...

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Published in日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 28; no. 3; pp. 383 - 387
Main Authors 岩崎, 瞳, 井上, 卓哉, 喜田, 美之, 喜多, 信之, 中村, 洋之, 谷本, 清隆, 岡田, 節雄, 大林, 彩香, 小林, 佐也加, 山﨑, 昌代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 15.04.2020
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ISSN1881-7319
2189-4760
DOI10.15032/jsrcr.28.3_383

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Summary:当院呼吸器病棟では人生最終段階における医療・ケアの決定に「生命維持治療における医師指示書(Physician Orders for Life-Sustaining Treatment: POLST)」を用いて,A項目:心肺蘇生,B項目:心肺停止前のNPPVを含めた呼吸管理,C項目:抗生物質,D項目:経腸栄養を聴取し医師指示書として運用しているが,当院入院及び外来(訪問診療)で死亡した患者50名に対して,終末期に患者自身の意思が反映されたかを検証した.当初積極的治療・措置を希望するも,終末期に患者または家族の希望変更や医学的適応がないため中止した例は認められたが,患者の意思に反する延命措置は経管栄養を行った1例のみであり,POLSTを用いることで,終末期医療に患者の意思を反映することが出来た.
ISSN:1881-7319
2189-4760
DOI:10.15032/jsrcr.28.3_383