腹腔内出血をきたした食道癌多発肝転移の1例

72歳男性。食道癌術後経過観察中,術後3年目に急速に出現,増大した多発肝腫瘍から腹腔内出血をきたした。緊急経カテーテル的肝動脈塞栓術(以下,動脈塞栓術)で止血したのち,食道癌多発肝転移と診断し化学療法を導入し効果が認められ,外来通院が可能となった。しかし化学療法導入5ヵ月後に肝転移が急速に増大し肝不全のため死亡した。腹腔内出血を契機に発症し動脈塞栓術と化学療法が有効であった食道癌多発肝転移のまれな1例を経験したので報告する。...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 39; no. 6; pp. 1117 - 1119
Main Authors 光井, 恵麻, 片岡, 正文, 稲葉, 基高
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 30.09.2019
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Summary:72歳男性。食道癌術後経過観察中,術後3年目に急速に出現,増大した多発肝腫瘍から腹腔内出血をきたした。緊急経カテーテル的肝動脈塞栓術(以下,動脈塞栓術)で止血したのち,食道癌多発肝転移と診断し化学療法を導入し効果が認められ,外来通院が可能となった。しかし化学療法導入5ヵ月後に肝転移が急速に増大し肝不全のため死亡した。腹腔内出血を契機に発症し動脈塞栓術と化学療法が有効であった食道癌多発肝転移のまれな1例を経験したので報告する。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.39.1117