非侵襲的陽圧換気療法の自己管理困難症例に対する作業療法士の関わり
非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)を在宅で使用する際,患者はマスク装着や機器周辺操作など一連の管理を行う必要があり,在宅でのNPPV使用には高い自己管理能力が求められる.高齢患者においては,入院中にNPPV自己管理が困難な場合がみられ,退院時の課題となることがある.その原因として患者自身の問題だけでなく,指導するスタッフ間での情報共有などにおける問題や退院先の施設の受け入れ条件の問題なども挙げられる.今回,NPPV導入に際し,自己管理が困難な患者に対し作業療法士(OT)が介入することで施設への退院に結びついた症例を経験した.高齢患者のNPPV自己管理には,患者の能力を適切に評価し,患者に適した装...
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Published in | 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 30; no. 3; pp. 347 - 349 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
30.09.2022
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Subjects | |
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ISSN | 1881-7319 2189-4760 |
DOI | 10.15032/jsrcr.30.3_347 |
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Summary: | 非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)を在宅で使用する際,患者はマスク装着や機器周辺操作など一連の管理を行う必要があり,在宅でのNPPV使用には高い自己管理能力が求められる.高齢患者においては,入院中にNPPV自己管理が困難な場合がみられ,退院時の課題となることがある.その原因として患者自身の問題だけでなく,指導するスタッフ間での情報共有などにおける問題や退院先の施設の受け入れ条件の問題なども挙げられる.今回,NPPV導入に際し,自己管理が困難な患者に対し作業療法士(OT)が介入することで施設への退院に結びついた症例を経験した.高齢患者のNPPV自己管理には,患者の能力を適切に評価し,患者に適した装着方法の指導をチーム内で共有し,統一した指導を繰り返し行うというチームアプローチが有用であることが示唆された. |
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ISSN: | 1881-7319 2189-4760 |
DOI: | 10.15032/jsrcr.30.3_347 |