栄養管理の実際

COPD患者は,重症化すると全身性炎症から起こる栄養障害が高頻度にみられ,この栄養障害が体重・呼吸機能・運動耐容能の低下,骨粗鬆症等と関連し,早期の栄養療法が必要とされている.しかし,栄養療法は単独での十分な有用性は示されておらず,運動療法と併用することで有効となる.近年,栄養指導では,栄養ケアプロセスを行ったうえで,個々の栄養状態と併せた栄養指導を行っているが,いまだ社会的認知度は低い.今後は,日常のチーム医療を推進していく中で,重症化予防および急性増悪期においても,呼吸器疾患患者の栄養管理が治療の一環として日常的にも普及することを臨む....

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Bibliographic Details
Published in日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 25; no. 3; pp. 345 - 349
Main Author 田中, 弥生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 31.12.2015
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ISSN1881-7319
2189-4760
DOI10.15032/jsrcr.25.3_345

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Summary:COPD患者は,重症化すると全身性炎症から起こる栄養障害が高頻度にみられ,この栄養障害が体重・呼吸機能・運動耐容能の低下,骨粗鬆症等と関連し,早期の栄養療法が必要とされている.しかし,栄養療法は単独での十分な有用性は示されておらず,運動療法と併用することで有効となる.近年,栄養指導では,栄養ケアプロセスを行ったうえで,個々の栄養状態と併せた栄養指導を行っているが,いまだ社会的認知度は低い.今後は,日常のチーム医療を推進していく中で,重症化予防および急性増悪期においても,呼吸器疾患患者の栄養管理が治療の一環として日常的にも普及することを臨む.
ISSN:1881-7319
2189-4760
DOI:10.15032/jsrcr.25.3_345