車椅子用シートクッションのせん断力特性の計測手法開発に向けた予備的試行
車椅子用クッションにおいて、座面に生じるせん断力は褥瘡予防の観点から注目を集めるが、それに関連したクッションの特性についての標準化された試験方法は存在しない。一方、試験方法としては、実現可能性が高く、かつ低コストなものが望ましい。そこで我々は、下腿部・足部を外した車椅子試験用ダミーを使用した、簡易に実現可能な試験方法を構想し、実際に試行して問題点等を確認した。結果、胴体部分がある状態ではダミーが傾いてしまうケースがあることや、エアセルタイプクッションではセンサがセル間に入り込むなどして、その大きさが計測値に影響する可能性があること、せん断力特性の評価では時間的変化を十分に確認する必要があること...
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Published in | リハビリテーション・エンジニアリング Vol. 40; no. 2; pp. 108 - 112 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本リハビリテーション工学協会
01.05.2025
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Subjects | |
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ISSN | 1342-3444 2433-748X |
DOI | 10.24691/resja.40.2_108 |
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Summary: | 車椅子用クッションにおいて、座面に生じるせん断力は褥瘡予防の観点から注目を集めるが、それに関連したクッションの特性についての標準化された試験方法は存在しない。一方、試験方法としては、実現可能性が高く、かつ低コストなものが望ましい。そこで我々は、下腿部・足部を外した車椅子試験用ダミーを使用した、簡易に実現可能な試験方法を構想し、実際に試行して問題点等を確認した。結果、胴体部分がある状態ではダミーが傾いてしまうケースがあることや、エアセルタイプクッションではセンサがセル間に入り込むなどして、その大きさが計測値に影響する可能性があること、せん断力特性の評価では時間的変化を十分に確認する必要があることなど、今後の計測手法開発に向けて有益な示唆を得た。 |
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ISSN: | 1342-3444 2433-748X |
DOI: | 10.24691/resja.40.2_108 |