ワークステーションを利用したCTAの直交断面による頚部内頚動脈狭窄率の測定

頚部内頚動脈狭窄の狭窄率測定の際, 元来は脳血管撮影のみを用いていたため, 流血部分のみの計測による評価であり, プラークの厚さを反映させた狭窄率ではなかった. 超音波検査による測定では, 血管壁やプラークの厚さを考慮した狭窄率であるが, 石灰化や高位病変など評価困難な症例が存在する. CTの画像情報を元に, ワークステーションを用いて血管の最狭窄部に対して直交する断面でプラーク壁を描出することで精密な狭窄率測定を行った. 2014年6~11月にかけて当施設で施行したCEA連続15例を対象に検討した. 本測定法による計測結果と頚動脈エコーでのECST法による計測結果の相関は強かった. また,...

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 25; no. 10; pp. 851 - 857
Main Authors 久保, 美奈子, 加藤, 優, 村上, 幸三, 飯塚, 一樹, 水谷, 徹, 鷲見, 賢司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 2016
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.25.851

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Summary:頚部内頚動脈狭窄の狭窄率測定の際, 元来は脳血管撮影のみを用いていたため, 流血部分のみの計測による評価であり, プラークの厚さを反映させた狭窄率ではなかった. 超音波検査による測定では, 血管壁やプラークの厚さを考慮した狭窄率であるが, 石灰化や高位病変など評価困難な症例が存在する. CTの画像情報を元に, ワークステーションを用いて血管の最狭窄部に対して直交する断面でプラーク壁を描出することで精密な狭窄率測定を行った. 2014年6~11月にかけて当施設で施行したCEA連続15例を対象に検討した. 本測定法による計測結果と頚動脈エコーでのECST法による計測結果の相関は強かった. また, 超音波検査で評価困難な症例でも本手法により正確かつ生理的な狭窄率の評価が可能であったため, 治療方針の決定に有用であると示唆される.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.25.851