くも膜下出血治療に残された課題

くも膜下出血 (SAH) の病態や, 社会的影響も含めて課題をレビューする. 診断 : SAH発症当日に診断されない患者は20%を超えることや脳血管攣縮の診断基準が標準化されていないことが問題である. 治療 : Clip/Coilのmodalityの選択は適応が収斂してきたが, 周術期合併症は両者とも高頻度でありこれを謙虚に受け止めるべきである. わが国の実態を把握して日本のガラパゴス化を防ぐために, nationwide studyは必須である. 少子高齢化 : 今後のSAH治療は, 大都市では医療需要激増への対応, 地方圏では医療down sizingが問題となり, 脳神経外科専門医の分布...

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 22; no. 10; pp. 759 - 769
Main Author 鈴木, 倫保
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 2013
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.22.759

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Summary:くも膜下出血 (SAH) の病態や, 社会的影響も含めて課題をレビューする. 診断 : SAH発症当日に診断されない患者は20%を超えることや脳血管攣縮の診断基準が標準化されていないことが問題である. 治療 : Clip/Coilのmodalityの選択は適応が収斂してきたが, 周術期合併症は両者とも高頻度でありこれを謙虚に受け止めるべきである. わが国の実態を把握して日本のガラパゴス化を防ぐために, nationwide studyは必須である. 少子高齢化 : 今後のSAH治療は, 大都市では医療需要激増への対応, 地方圏では医療down sizingが問題となり, 脳神経外科専門医の分布も焦点となる.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.22.759