同種造血幹細胞移植後の浸潤性副鼻腔アスペルギルス症に対し、拡大手術とともに眼球摘出を行い救命し得た1例

同種造血幹細胞移植後に出現した浸潤性副鼻腔真菌症に対して、眼球摘出により救命し得た症例を経験した。抗真菌薬の薬物治療および眼球摘出を行わない副鼻腔手術のみでは感染がコントロールできず、3 回目の手術で眼球を摘出した。重度の免疫不全状態を伴う浸潤性副鼻腔真菌症に対してはより積極的な手術が必要で、経過次第で眼窩内に病変が及ぶ場合は病勢のコントロールのために眼球摘出も選択肢に挙げるべきと考えられた。...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 64; no. 5; pp. 163 - 169
Main Authors 吉田, 周郎, 玉江, 昭裕, 澤津橋, 基広, 衛藤, 徹也, 岡部(藤), 翠, 山本, 陵太, 野田, 哲平, 木村, 翔 一, 西山, 和郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.09.2018
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi.64.5_163

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Summary:同種造血幹細胞移植後に出現した浸潤性副鼻腔真菌症に対して、眼球摘出により救命し得た症例を経験した。抗真菌薬の薬物治療および眼球摘出を行わない副鼻腔手術のみでは感染がコントロールできず、3 回目の手術で眼球を摘出した。重度の免疫不全状態を伴う浸潤性副鼻腔真菌症に対してはより積極的な手術が必要で、経過次第で眼窩内に病変が及ぶ場合は病勢のコントロールのために眼球摘出も選択肢に挙げるべきと考えられた。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi.64.5_163