セフトリアキソン投与が原因と考えられた胆砂による閉塞性黄疸の 1 例

症例は 65 歳男性,急性腸炎のためセフトリアキソンを投与したところ,投与 5 日目に肝胆道系酵素の上昇がみられ,腹部 CT で胆砂による閉塞性黄疸と診断した.内視鏡的乳頭切開術を行った後に,ウルソデオキシコール酸を投与して胆砂を除去した.入院時 CT では胆砂は認めていなかったことから,セフトリアキソンが投与されたことによる胆砂と考えられた.セフトリアキソン投与中は,胆砂形成の可能性を認識して,腹部症状や肝機能障害には注意する必要があると考えられた....

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Published in日大医学雑誌 Vol. 71; no. 6; pp. 436 - 440
Main Authors 中河原, 浩史, 小川, 眞広, 中河原, 亜希子, 田村, 彰教, 松岡, 俊一, 森山, 光彦, 窪田, 信行, 中田, 泰彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 01.12.2012
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Summary:症例は 65 歳男性,急性腸炎のためセフトリアキソンを投与したところ,投与 5 日目に肝胆道系酵素の上昇がみられ,腹部 CT で胆砂による閉塞性黄疸と診断した.内視鏡的乳頭切開術を行った後に,ウルソデオキシコール酸を投与して胆砂を除去した.入院時 CT では胆砂は認めていなかったことから,セフトリアキソンが投与されたことによる胆砂と考えられた.セフトリアキソン投与中は,胆砂形成の可能性を認識して,腹部症状や肝機能障害には注意する必要があると考えられた.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.71.436