縦隔気管孔を造設した気管浸潤再発喉頭癌の1例

喉頭癌放射線治療後に声門下から気管にかけて広範囲に再発を来したため喉頭および気管の一部を摘出し、縦隔気管孔を造設した症例について報告した。縦隔気管孔造設術は致命的な術後合併症を高率に伴う術式であると報告されてきたが、大胸筋弁を用いて気管と腕頭動脈との間に挿入固定することで大血管の保護を行い、また鎖骨骨頭、胸骨柄、第1 肋軟骨を切除し皮膚を十分に落とし込むことによって気管に加わる過緊張を防ぎ重篤な合併症を回避することが可能であった。...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 57; no. 5; pp. 214 - 219
Main Authors 加藤, 雅人, 中条, 恭子, 山内, 盛泰, 安松, 隆治, 福島, 淳一, 安井, 徹郎, 久保田, 万理恵, 吉田, 聖
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 2011
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi.57.214

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Summary:喉頭癌放射線治療後に声門下から気管にかけて広範囲に再発を来したため喉頭および気管の一部を摘出し、縦隔気管孔を造設した症例について報告した。縦隔気管孔造設術は致命的な術後合併症を高率に伴う術式であると報告されてきたが、大胸筋弁を用いて気管と腕頭動脈との間に挿入固定することで大血管の保護を行い、また鎖骨骨頭、胸骨柄、第1 肋軟骨を切除し皮膚を十分に落とし込むことによって気管に加わる過緊張を防ぎ重篤な合併症を回避することが可能であった。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi.57.214