鼻副鼻腔のアミロイドーシスの 1 例

アミロイドーシスは、線維構造を有する特異的な蛋白であるアミロイドがさまざまな臓器に沈着して障害を来す疾患である。過去に報告が少ない鼻副鼻腔の限局性アミロイドーシスを経験したので報告する。症例は 47 歳男性、右鼻閉と反復する右鼻出血を主訴に来院した。CT と MRI で右副鼻腔に軟部陰影を認め、内視鏡手術を行い病理検査でアミロイドーシスの診断に至った。多臓器所見はなく限局性アミロイドーシスと診断した。 鼻副鼻腔のアミロイドーシスに特徴的な CT 所見として “fluffy calcifications” (フワフワした石灰化)を呈するとの報告があり、本症例でも同所見を認めた。 “fluffy...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 67; no. 5; pp. 313 - 317
Main Author 大塚, 雄一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.09.2021
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi.67.5_313

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Summary:アミロイドーシスは、線維構造を有する特異的な蛋白であるアミロイドがさまざまな臓器に沈着して障害を来す疾患である。過去に報告が少ない鼻副鼻腔の限局性アミロイドーシスを経験したので報告する。症例は 47 歳男性、右鼻閉と反復する右鼻出血を主訴に来院した。CT と MRI で右副鼻腔に軟部陰影を認め、内視鏡手術を行い病理検査でアミロイドーシスの診断に至った。多臓器所見はなく限局性アミロイドーシスと診断した。 鼻副鼻腔のアミロイドーシスに特徴的な CT 所見として “fluffy calcifications” (フワフワした石灰化)を呈するとの報告があり、本症例でも同所見を認めた。 “fluffy calcifications” は副鼻腔アミロイドーシスの特徴的所見かもしれない。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi.67.5_313