新型コロナウイルス感染症における看護教員派遣体制の実際と評価

本学では,千葉県庁からの要請を受けて新型コロナウイルス感染症における支援活動として,看護教員を県内の保健所と軽症者宿泊療養施設に派遣した.本報では,看護学科の教員派遣の体制に焦点をあて,その実際と評価を報告する. 派遣期間は4 月13 日~ 6 月22 日の約2 か月間で,30 名の看護教員を派遣した. 学科で整備した体制は,1)教員派遣方針の策定と周知,2)派遣教員の心理的支援体制,3)クラウド上での情報共有,4)派遣教員の負担軽減策であった. 活動体制の評価としては,学科の方針を早期に周知し,報告会の開催や派遣状況をクラウド上で共有できるようにしたことは,教員の不安や不満の解消の一助になっ...

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Published in千葉県立保健医療大学紀要 Vol. 12; no. 1; pp. 1_89 - 1_94
Main Authors 佐藤, 紀子, 片平, 伸子, 植村, 由美子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 千葉県立保健医療大学 31.03.2021
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Summary:本学では,千葉県庁からの要請を受けて新型コロナウイルス感染症における支援活動として,看護教員を県内の保健所と軽症者宿泊療養施設に派遣した.本報では,看護学科の教員派遣の体制に焦点をあて,その実際と評価を報告する. 派遣期間は4 月13 日~ 6 月22 日の約2 か月間で,30 名の看護教員を派遣した. 学科で整備した体制は,1)教員派遣方針の策定と周知,2)派遣教員の心理的支援体制,3)クラウド上での情報共有,4)派遣教員の負担軽減策であった. 活動体制の評価としては,学科の方針を早期に周知し,報告会の開催や派遣状況をクラウド上で共有できるようにしたことは,教員の不安や不満の解消の一助になったと考える.一方,心理的抵抗感や自身の家庭・生活との調整,派遣と学内業務との両立等で,葛藤や疲労困憊の状態になった教員もいたことから,個々に抱える事情を吸い上げる体制などには課題が残ったと考えられた.
ISSN:1884-9326
2433-5533
DOI:10.24624/cpu.12.1_1_89