血管内血栓回収術における医療連携の現状と課題

急性期脳主幹動脈閉塞に対する血管内血栓回収術の有効性が多くのランダム化比較試験で示されて以降, わが国においても急速にその需要が高まっている. しかしながら, 本治療の効果は良好な再開通率 (TICI>2b) と発症からの再開通までの時間に大きく左右され, 血管内治療医の偏在や都市部あるいは地方都市における医療体制の問題など課題は多い. 特に課題となっているのはonset to doorをいかに短縮するかであり, プレホスピタルの時間短縮を目指した試みが展開されている. その中で地域それぞれにおいての現状把握を行い, 行政を含めての医療連携および情報共有システムの構築が必須であることは論をまた...

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 29; no. 9; pp. 611 - 618
Main Authors 堤, 圭介, 立石, 洋平, 出雲, 剛, 諸藤, 陽一, 案田, 岳夫, 堀江, 信貴, 定方, 英作, 川原, 一郎, 辻野, 彰, 松尾, 孝之, 日宇, 健, 松永, 裕希, 金本, 正
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 2020
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.29.611

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Summary:急性期脳主幹動脈閉塞に対する血管内血栓回収術の有効性が多くのランダム化比較試験で示されて以降, わが国においても急速にその需要が高まっている. しかしながら, 本治療の効果は良好な再開通率 (TICI>2b) と発症からの再開通までの時間に大きく左右され, 血管内治療医の偏在や都市部あるいは地方都市における医療体制の問題など課題は多い. 特に課題となっているのはonset to doorをいかに短縮するかであり, プレホスピタルの時間短縮を目指した試みが展開されている. その中で地域それぞれにおいての現状把握を行い, 行政を含めての医療連携および情報共有システムの構築が必須であることは論をまたない.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.29.611