EDCシステムに依存しない動的データチェックが可能なソフトウェアの開発

臨床研究のデータマネジメント業務において,EDCシステムに入力されたデータの品質を確保するため,入力データに対して目視チェックとロジカルチェックを実施している.従来の臨床研究では,目視チェックによりエラー項目を検出するケースがほとんどであった.しかしながら,データ量が多くなるにつれてチェック作業に長い時間を要し,人為的ミスが起きる可能性が高くなる.そこで我々は,効率的に品質の高いデータを確保するため,短時間でロジカルチェックプログラムの作成が可能な動的プログラム作成機能を備えたソフトウェアを開発した.本研究では,多様な臨床研究やEDCシステムに対応するため,①データ構造の統一化機能,②複数ファ...

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Published in医療情報学 Vol. 38; no. 2; pp. 105 - 113
Main Authors 山本, 尚子, 山田, 知美, 神宮司, 希和子, 古島, 大資, 岩尾, 友秀, 西田, 栄美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療情報学会 15.06.2018
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ISSN0289-8055
2188-8469
DOI10.14948/jami.38.105

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Summary:臨床研究のデータマネジメント業務において,EDCシステムに入力されたデータの品質を確保するため,入力データに対して目視チェックとロジカルチェックを実施している.従来の臨床研究では,目視チェックによりエラー項目を検出するケースがほとんどであった.しかしながら,データ量が多くなるにつれてチェック作業に長い時間を要し,人為的ミスが起きる可能性が高くなる.そこで我々は,効率的に品質の高いデータを確保するため,短時間でロジカルチェックプログラムの作成が可能な動的プログラム作成機能を備えたソフトウェアを開発した.本研究では,多様な臨床研究やEDCシステムに対応するため,①データ構造の統一化機能,②複数ファイル間のデータチェックのためのファイル結合機能,③データチェック仕様ファイルの作成機能の3機能を実現した.開発したソフトウェアを2つの臨床研究に適用した結果,目視チェックを実施した場合と比較し,作業時間の短縮が認められ,データマネジメント業務の効率化に対して有用性が示唆された.
ISSN:0289-8055
2188-8469
DOI:10.14948/jami.38.105