画像診断知識ベースと症例データベースを利用した画像診断シミュレーター応用編の開発
X線,超音波,内視鏡等の画像検査は臨床現場での重要な検査手段になっている.しかし画像検査により得られる生体内の情報を正しく理解して診断や治療に役立てるためには膨大な時間と労力が必要である.そこでわれわれは,画像診断に必要な部位,所見,診断などの概念で構造化し,語彙と語彙の関係を定義した知識ベースと,知識ベースに基づき構造化された診療録を有する症例データベースを構築し,それらを利用して効率的に画像診断を習得できるナビゲーターとシミュレーターを開発してきた. これまで開発してきたシミュレーターは,初学者から上級者まで効率的に学習できるように,解答の選択肢を絞り込んだ基礎編と,検査画像から読み解く必...
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Published in | 医療情報学 Vol. 38; no. 5; pp. 295 - 303 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本医療情報学会
28.12.2018
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Subjects | |
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ISSN | 0289-8055 2188-8469 |
DOI | 10.14948/jami.38.295 |
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Summary: | X線,超音波,内視鏡等の画像検査は臨床現場での重要な検査手段になっている.しかし画像検査により得られる生体内の情報を正しく理解して診断や治療に役立てるためには膨大な時間と労力が必要である.そこでわれわれは,画像診断に必要な部位,所見,診断などの概念で構造化し,語彙と語彙の関係を定義した知識ベースと,知識ベースに基づき構造化された診療録を有する症例データベースを構築し,それらを利用して効率的に画像診断を習得できるナビゲーターとシミュレーターを開発してきた. これまで開発してきたシミュレーターは,初学者から上級者まで効率的に学習できるように,解答の選択肢を絞り込んだ基礎編と,検査画像から読み解く必要のある解答を広く知識ベースから選択する応用編で構成され,胸部単純X線では学習効果が確認されている.しかし腹部超音波や上部消化管内視鏡における応用編では,「基本所見」「追加所見」の組合せを正確に出題できないという問題があった. 今回は,腹部超音波や上部消化管内視鏡においても「基本所見」「追加所見」の組合せを正確に出題することのできる応用編を開発した. |
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ISSN: | 0289-8055 2188-8469 |
DOI: | 10.14948/jami.38.295 |