未破裂脳動脈瘤患者における無症候性出血 (silent hemorrhage) についての研究
未破裂脳動脈瘤連続300症例のclipping術の術中所見から, 8個 (2.7%) の瘤で無症候性出血 (silent hemorrhage) を認めた. Silent hemorrhageを認めた瘤では最大径が平均5.4mmと小さく, 術前のbleb検出率も25%と少なかった. 多変量解析では動脈瘤最大径と高血圧症がsilent hemorrhageをきたすリスクとして有意傾向を認めた. 以上よりsilent hemorrhageをきたした瘤は, 比較的小型のときに3DCTAによる画像診断では検出しづらい小型のbleb (blister) が無症候性の微小出血をきたしたものと考えられた....
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Published in | 脳神経外科ジャーナル Vol. 30; no. 3; pp. 224 - 229 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科コングレス
2021
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Subjects | |
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ISSN | 0917-950X 2187-3100 |
DOI | 10.7887/jcns.30.224 |
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Summary: | 未破裂脳動脈瘤連続300症例のclipping術の術中所見から, 8個 (2.7%) の瘤で無症候性出血 (silent hemorrhage) を認めた. Silent hemorrhageを認めた瘤では最大径が平均5.4mmと小さく, 術前のbleb検出率も25%と少なかった. 多変量解析では動脈瘤最大径と高血圧症がsilent hemorrhageをきたすリスクとして有意傾向を認めた. 以上よりsilent hemorrhageをきたした瘤は, 比較的小型のときに3DCTAによる画像診断では検出しづらい小型のbleb (blister) が無症候性の微小出血をきたしたものと考えられた. |
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ISSN: | 0917-950X 2187-3100 |
DOI: | 10.7887/jcns.30.224 |