術後から断端自己管理の評価・指導を行った大腿切断症例
【はじめに】断端自己管理に着目し,断端トラブル予防が可能であった大腿切断症例を経験したので報告する。【症例】症例は,糖尿病を併存疾患にもつ右大腿切断術を施行した55歳の女性である。断端自己管理については5つの項目でチェックを行い,荷重ソケット作製時では,義足の装着時間の順守・断端袋の調整は未実施であり,断端の観察は不十分であった。【経過】術後113日より義足歩行を開始し,術後162日目で自宅退院となった。断端自己管理は経過の中で評価・指導を行い,義足の装着時間の順守・断端袋の調整・断端の観察を含めた5つの項目を習得することができた。また,退院後1ヵ月時点では,義足歩行が困難となるような断端トラ...
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Published in | 理学療法 - 臨床・研究・教育 Vol. 21; no. 1; pp. 66 - 68 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 埼玉県理学療法士会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 1880-893X 1880-8948 |
DOI | 10.11350/ptcse.21.66 |
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Summary: | 【はじめに】断端自己管理に着目し,断端トラブル予防が可能であった大腿切断症例を経験したので報告する。【症例】症例は,糖尿病を併存疾患にもつ右大腿切断術を施行した55歳の女性である。断端自己管理については5つの項目でチェックを行い,荷重ソケット作製時では,義足の装着時間の順守・断端袋の調整は未実施であり,断端の観察は不十分であった。【経過】術後113日より義足歩行を開始し,術後162日目で自宅退院となった。断端自己管理は経過の中で評価・指導を行い,義足の装着時間の順守・断端袋の調整・断端の観察を含めた5つの項目を習得することができた。また,退院後1ヵ月時点では,義足歩行が困難となるような断端トラブルは認めなかった。【考察】断端自己管理について経過の中で評価・指導を行い,断端の具体的な確認方法と断端管理の重要性を切断者自身が認識でき,退院後の断端トラブルを予防することができると示唆された。 |
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ISSN: | 1880-893X 1880-8948 |
DOI: | 10.11350/ptcse.21.66 |