看護管理者が評価するスタッフの情報管理能力―認知的情報処理スキルの視点から

看護管理者は,自部署の看護師の実践能力を評価し,把握した上で病棟を運営している.その評価の視点は,客観的なもののみではなく,看護師の頭の中で行われている思考過程にまで及んでいると考えられるが,その評価基準は明確になっていない.そこで,看護管理者がどのような観点からスタッフの頭の中で行われている情報を処理する能力(認知的情報処理スキル)を評価しているのかを明らかにすることを目的として質問紙調査を実施した.その結果,看護管理者がスタッフの認知的情報処理スキルを評価する際の視点は,「知識マネジメント力」「患者指向性を支える認知的データ処理」「認知的データ処理を支える思考技術」から構成されていることが...

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Published in医療情報学 Vol. 42; no. 3; pp. 109 - 120
Main Authors 久保, 貴弘, 前田, 樹海, 北島, 泰子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療情報学会 25.11.2022
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ISSN0289-8055
2188-8469
DOI10.14948/jami.42.109

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Summary:看護管理者は,自部署の看護師の実践能力を評価し,把握した上で病棟を運営している.その評価の視点は,客観的なもののみではなく,看護師の頭の中で行われている思考過程にまで及んでいると考えられるが,その評価基準は明確になっていない.そこで,看護管理者がどのような観点からスタッフの頭の中で行われている情報を処理する能力(認知的情報処理スキル)を評価しているのかを明らかにすることを目的として質問紙調査を実施した.その結果,看護管理者がスタッフの認知的情報処理スキルを評価する際の視点は,「知識マネジメント力」「患者指向性を支える認知的データ処理」「認知的データ処理を支える思考技術」から構成されていることが明らかになるとともに,他者からは見えないはずの認知的情報処理スキルが他者によって評価され得ることが明らかになった.
ISSN:0289-8055
2188-8469
DOI:10.14948/jami.42.109