慢性硬膜下血腫に対する利水薬の効果と副作用

慢性硬膜下血腫症例において,利水薬(五苓散,柴苓湯)の術後再発予防の効果および副作用について後方視的に検討した。術後に利水薬を投与した163例の再発は15例(9.2%)と,投与していない45例中再発12例(26.7%)よりも少なかった。また,利水薬を投与した704例の副作用をみると,五苓散606例中1例(0.2%),柴苓湯98例中5例(5.1%)の頻度であった。利水薬は比較安全に使用でき,慢性硬膜下血腫の術後再発予防に有用であると考えられた。...

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Published in脳神経外科と漢方 Vol. 3; no. 1; pp. 6 - 10
Main Authors 福島, 大輔, 上田, 啓太, 長尾, 考晃, 寺園, 明, 桝田, 博之, 近藤, 康介, 原田, 直幸, 根本, 匡章, 黒木, 貴夫, 長尾, 建樹, 周郷, 延雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科漢方医学会 15.09.2017
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Summary:慢性硬膜下血腫症例において,利水薬(五苓散,柴苓湯)の術後再発予防の効果および副作用について後方視的に検討した。術後に利水薬を投与した163例の再発は15例(9.2%)と,投与していない45例中再発12例(26.7%)よりも少なかった。また,利水薬を投与した704例の副作用をみると,五苓散606例中1例(0.2%),柴苓湯98例中5例(5.1%)の頻度であった。利水薬は比較安全に使用でき,慢性硬膜下血腫の術後再発予防に有用であると考えられた。
ISSN:2189-5562
2758-1594
DOI:10.57364/jnkm.3.1_6