糖尿病によって生じる運動ニューロン障害の予防や改善に運動療法は有効であるか 糖尿病理学療法の新規分野開拓をめざして

最近,我々は1 型・2 型糖尿病モデルラットの内側腓腹筋を支配する運動ニューロンが減少することを発見したが,その予防法については不明である。そこで,2 型糖尿病モデルラットであるOtsuka Long-Evans Tokushima Fatty Rat(以下,OLETF ラット)と,その健常対照群であるLong-Evans Tokushima Otsuka Rat(以下,LETO ラット)を対象にトレッドミルを用いた20 週間の運動療法が運動ニューロンの減少を予防可能であるか調査した。その結果,通常飼育のみを行ったOLETF ラットの内側腓腹筋を支配する運動ニューロンの数はLETO ラットに比...

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Published in理学療法学 Vol. 43; no. 2; pp. 150 - 151
Main Author 村松, 憲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.04.2016
日本理学療法士協会
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Summary:最近,我々は1 型・2 型糖尿病モデルラットの内側腓腹筋を支配する運動ニューロンが減少することを発見したが,その予防法については不明である。そこで,2 型糖尿病モデルラットであるOtsuka Long-Evans Tokushima Fatty Rat(以下,OLETF ラット)と,その健常対照群であるLong-Evans Tokushima Otsuka Rat(以下,LETO ラット)を対象にトレッドミルを用いた20 週間の運動療法が運動ニューロンの減少を予防可能であるか調査した。その結果,通常飼育のみを行ったOLETF ラットの内側腓腹筋を支配する運動ニューロンの数はLETO ラットに比べて減少する一方,運動療法を行ったOLETF ラットはLETO ラットと差がなかった。以上の結果から運動療法には糖尿病性ニューロパチー(以下,DN)に関連する運動ニューロン数の減少を予防する効果がある可能性が示された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.43_150