関節リウマチ患者におけるロコモティブシンドロームの有病率と関連因子の検討

目的:関節リウマチ(以下,RA)患者におけるロコモティブシンドローム(以下,ロコモ)の有病率とその関連因子を検討すること.方法:対象は2019年6月~2020年1月の間に当院に通院していたRA患者173例とし,ロコモ25を用いロコモ合併の有無を評価した.患者情報を診療録より調査し,ロコモ有無の2群間で有意差を認めた項目を,ロジスティック回帰分析を行いロコモ合併に関連する因子を検討した.さらに,ロコモに関連する因子のカットオフ値をROC曲線にて検討した.結果:ロコモの有病率は37.6%であった.ロコモの関連因子として年齢(オッズ比(OR)1.11,95%信頼区間(CI)1.04-1.18)とHA...

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Published in臨床リウマチ Vol. 34; no. 3; pp. 213 - 219
Main Authors 草野, 達也, 大寺, 弥, 植村, 真奈美, 倉信, 耕爾, 岸本, 勇二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床リウマチ学会 2022
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ISSN0914-8760
2189-0595
DOI10.14961/cra.34.213

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Summary:目的:関節リウマチ(以下,RA)患者におけるロコモティブシンドローム(以下,ロコモ)の有病率とその関連因子を検討すること.方法:対象は2019年6月~2020年1月の間に当院に通院していたRA患者173例とし,ロコモ25を用いロコモ合併の有無を評価した.患者情報を診療録より調査し,ロコモ有無の2群間で有意差を認めた項目を,ロジスティック回帰分析を行いロコモ合併に関連する因子を検討した.さらに,ロコモに関連する因子のカットオフ値をROC曲線にて検討した.結果:ロコモの有病率は37.6%であった.ロコモの関連因子として年齢(オッズ比(OR)1.11,95%信頼区間(CI)1.04-1.18)とHAQ-DI(OR 45.50,95%CI 10.30-200.00)が抽出された.さらに,それぞれのカットオフ値は年齢が63歳(感度 0.519,特異度 0.923),HAQ-DIは0.375(感度 0.870, 特異度 0.831)であった.結論:RA患者は,非高齢者や機能的寛解達成例においてもロコモ合併の可能性が示唆された.
ISSN:0914-8760
2189-0595
DOI:10.14961/cra.34.213