小児病院におけるレセプトデータを用いた周術期抗菌薬のモニタリングによるAntimicrobial Stewardship Programの効果

周術期の使用実態モニタリングは,各カルテ参照が必要で労力がかかるが,簡便な保険診療レセプトデータから算出する方法を開発した.手術と心臓カテーテル時に抗菌薬投与された患者を対象とし,2017年4月から周術期抗菌薬の標準化を導入し,2014年4月から2017年3月を介入前,2017年10月から2021年10月を介入後とした.手術当日の抗菌薬中止率は18.1%から51.3%(p<0.001),術後2日以内の抗菌薬中止率は63.5%から80.3%(p<0.001)に上昇した.レセプトデータを用いた周術期抗菌薬モニタリングは,集計負担が少なく,容易に持続可能であった....

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Published in日本環境感染学会誌 Vol. 39; no. 3; pp. 59 - 63
Main Authors 堀越, 裕歩, 諏訪, 淳一, 赤星, 祥伍, 舟越, 葉那子, 芝田, 明和, 岡崎, 薫, 中村, 敬子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境感染学会 25.05.2024
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Summary:周術期の使用実態モニタリングは,各カルテ参照が必要で労力がかかるが,簡便な保険診療レセプトデータから算出する方法を開発した.手術と心臓カテーテル時に抗菌薬投与された患者を対象とし,2017年4月から周術期抗菌薬の標準化を導入し,2014年4月から2017年3月を介入前,2017年10月から2021年10月を介入後とした.手術当日の抗菌薬中止率は18.1%から51.3%(p<0.001),術後2日以内の抗菌薬中止率は63.5%から80.3%(p<0.001)に上昇した.レセプトデータを用いた周術期抗菌薬モニタリングは,集計負担が少なく,容易に持続可能であった.
ISSN:1882-532X
1883-2407
DOI:10.4058/jsei.39.59