新たに開発したオンラインシステムを用いたスギ花粉症患者 QOL 調査の試み -症例登録の工夫と今後の展望

スギ花粉症患者を対象に、新たに開発したオンラインシステムを用いてスギ花粉飛散期の患者 QOL 調査を行った。スギ花粉の治療目的で来院した患者(保護者)に同意を得て、オンライン登録の依頼を行った。これにより、臨床的にスギ花粉症と診断できる患者を対象にすることができ、調査時期に再診しない患者も含めて、一斉にインターネットを使って QOL 調査を行うことができた。飛散ピーク期までに 236 例の症例登録があり、飛散ピーク期の QOL 調査は、133 例(56.4%)から回答を得た。シーズン中の患者動向、QOL の継時的推移、治療開始時期の違いによる QOL の比較が可能であった。双方向性の活用が今後...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in耳鼻と臨床 Vol. 61; no. 2; pp. 41 - 48
Main Authors 馬越, 瑞夫, 宮下, 圭一, 川畠, 雅樹, 原田, みずえ, 宮之原, 郁代, 井内, 寛之, 黒野, 祐一, 間世田, 佳子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.03.2015
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi.61.2_41

Cover

More Information
Summary:スギ花粉症患者を対象に、新たに開発したオンラインシステムを用いてスギ花粉飛散期の患者 QOL 調査を行った。スギ花粉の治療目的で来院した患者(保護者)に同意を得て、オンライン登録の依頼を行った。これにより、臨床的にスギ花粉症と診断できる患者を対象にすることができ、調査時期に再診しない患者も含めて、一斉にインターネットを使って QOL 調査を行うことができた。飛散ピーク期までに 236 例の症例登録があり、飛散ピーク期の QOL 調査は、133 例(56.4%)から回答を得た。シーズン中の患者動向、QOL の継時的推移、治療開始時期の違いによる QOL の比較が可能であった。双方向性の活用が今後の課題であり、多年度で行ってデータを蓄積することや舌下免疫療法の治療効果の評価や満足度調査など他のさまざまな調査への応用を考えている。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi.61.2_41