オンリーワンのすすめ これから研究を始める若い先生方へ伝えたいこと

これから研究を始める若い先生方に,少しでも参考にしていただけるように,耳鼻咽喉科医が行う研究について,私自身の経験をもとに述べる。耳鼻咽喉科医として臨床に携わりながら,一流の研究を続けるための唯一の道はオンリーワンを追求することにある。トップワンを争っても基礎の研究者にとても太刀打ちできない。臨床検体を得やすい利点を生かして,オンリーワンの研究を目指す必要がある。それには,「何ができるか」ではなく「何がしたいか」の発想が重要で,流行に飛びつかないこと,すでに他領域でわかっていることや,論文のためだけの研究に手を出さないことである。それが,どのくらい重要かということを常に判断できる冷静さも要求さ...

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Published in耳鼻咽喉科免疫アレルギー Vol. 30; no. 4; pp. 265 - 269
Main Author 清水, 猛史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会 2012
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ISSN0913-0691
2185-5900
DOI10.5648/jjiao.30.265

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Summary:これから研究を始める若い先生方に,少しでも参考にしていただけるように,耳鼻咽喉科医が行う研究について,私自身の経験をもとに述べる。耳鼻咽喉科医として臨床に携わりながら,一流の研究を続けるための唯一の道はオンリーワンを追求することにある。トップワンを争っても基礎の研究者にとても太刀打ちできない。臨床検体を得やすい利点を生かして,オンリーワンの研究を目指す必要がある。それには,「何ができるか」ではなく「何がしたいか」の発想が重要で,流行に飛びつかないこと,すでに他領域でわかっていることや,論文のためだけの研究に手を出さないことである。それが,どのくらい重要かということを常に判断できる冷静さも要求される。本稿では「どうすればオンリーワンのテーマを見つけることができるか」という,難しい問題についても考察する。
ISSN:0913-0691
2185-5900
DOI:10.5648/jjiao.30.265