BRADDICK RANDOM-DOT GRADED STEREO SLIDES®を用いた遠見立体視と視力の検討
斜視を伴わない弱視における立体視の低下は、承知の通りである。その要因として、視力低下そのもの、左右眼の視力差、不等像視などの要因が考えられる。 我々は、視力と立体視の関係について、大型弱視鏡のBRADDICK RANDOM-DOT GRADED STEREO SLIDES®による立体視を、Ryser社製弱視治療用眼鏡箔®を用いて人工的に視力低下を作り、1.優位眼を視力低下させた時、2.非優位眼を視力低下させた時、3.両眼同時に視力低下させた時について測定した。 その結果、立体視差90″の正答は優位眼を視力低下させた時は0.7まで、非優位眼を視力低下させた時は0.6まで、両眼同時に視力低下させた...
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Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 29; pp. 189 - 195 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
15.07.2001
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0387-5172 1883-9215 |
DOI | 10.4263/jorthoptic.29.189 |
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Summary: | 斜視を伴わない弱視における立体視の低下は、承知の通りである。その要因として、視力低下そのもの、左右眼の視力差、不等像視などの要因が考えられる。 我々は、視力と立体視の関係について、大型弱視鏡のBRADDICK RANDOM-DOT GRADED STEREO SLIDES®による立体視を、Ryser社製弱視治療用眼鏡箔®を用いて人工的に視力低下を作り、1.優位眼を視力低下させた時、2.非優位眼を視力低下させた時、3.両眼同時に視力低下させた時について測定した。 その結果、立体視差90″の正答は優位眼を視力低下させた時は0.7まで、非優位眼を視力低下させた時は0.6まで、両眼同時に視力低下させた時は0.6までほぼ得られた。優位眼と非優位眼を視力低下させた時の正答率に明らかな差は見られず、また、両眼の視力低下時より片眼の視力低下時の方が立体視は得られにくい傾向を認めた。 |
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ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
DOI: | 10.4263/jorthoptic.29.189 |