臨床実習学生の自己評価の分析と臨床実習前後の成績との関連

問題解決型学習への取り組みをみるために, 学生の臨床実習の自己評価を分析, 臨床実習前後の教員による評価との比較を行った.(1) 積極性,(2) 根拠などに対する思考意欲,(3) マナーなど学生の意欲・態度をみる情緒的判断が中心となる分野では学生の自己評価点は高く,(4) 診察能力,(5) 病歴, 所見分析力,(6) 心電図, X線フィルムの判読力,(7) 調査力,(8) 医学的知識などの医学面での学力にかかわる分野ではスコアは低かった. 学生の自己評価のうち (5) ~ (8) の学力に関する自己評価は, 4年期末テストの成績や臨床実習最終日のグループ討論の成績とは全く相関しなかった. しか...

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Published in医学教育 Vol. 27; no. 4; pp. 225 - 229
Main Authors 田中, 吾朗, 古川, 利温, 江口, 光興
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医学教育学会 25.08.1996
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ISSN0386-9644
2185-0453
DOI10.11307/mededjapan1970.27.225

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Summary:問題解決型学習への取り組みをみるために, 学生の臨床実習の自己評価を分析, 臨床実習前後の教員による評価との比較を行った.(1) 積極性,(2) 根拠などに対する思考意欲,(3) マナーなど学生の意欲・態度をみる情緒的判断が中心となる分野では学生の自己評価点は高く,(4) 診察能力,(5) 病歴, 所見分析力,(6) 心電図, X線フィルムの判読力,(7) 調査力,(8) 医学的知識などの医学面での学力にかかわる分野ではスコアは低かった. 学生の自己評価のうち (5) ~ (8) の学力に関する自己評価は, 4年期末テストの成績や臨床実習最終日のグループ討論の成績とは全く相関しなかった. しかし, 4年期末テストの成績と臨床実習最終日のグループ討論の成績は強い相関を示した.
ISSN:0386-9644
2185-0453
DOI:10.11307/mededjapan1970.27.225