月経周期ごとの遠位脛腓間距離と動的バランスの変動について:縦断的観察研究

【目的】各月経周期における遠位脛腓間距離とジャンプ着地時の動的バランスの変動を探ること。【方法】正常な月経周期を有する7名14足の女性が対象となった。全ての測定は,月経期,卵胞期,排卵期,黄体期の4回にわたって実施され,これらの月経周期は基礎体温計と排卵検査キットを用いて特定された。測定項目は,超音波画像診断装置を用いた立位と座位での遠位脛腓間距離と,床反力計を使った片脚前方ジャンプ着地時の動的姿勢制御指数であった。【結果】排卵期の立位時の遠位脛腓間距離は,月経期と黄体期より大きかった。動的姿勢制御指数は,排卵期で月経期,卵胞期,黄体期より高値を示した。【結論】 本研究では,排卵期に立位の遠位...

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Published inスポーツ理学療法学 Vol. 3; no. 1; pp. 41 - 47
Main Authors 水田, 良実, 小田, さくら, 石田, 礼乃, 前田, 慶明, 田城, 翼, 河井, 美樹, 小宮, 諒, 浦辺, 幸夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本スポーツ理学療法学会 2025
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ISSN2758-4356
DOI10.57495/jjspt.3.1_41

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Summary:【目的】各月経周期における遠位脛腓間距離とジャンプ着地時の動的バランスの変動を探ること。【方法】正常な月経周期を有する7名14足の女性が対象となった。全ての測定は,月経期,卵胞期,排卵期,黄体期の4回にわたって実施され,これらの月経周期は基礎体温計と排卵検査キットを用いて特定された。測定項目は,超音波画像診断装置を用いた立位と座位での遠位脛腓間距離と,床反力計を使った片脚前方ジャンプ着地時の動的姿勢制御指数であった。【結果】排卵期の立位時の遠位脛腓間距離は,月経期と黄体期より大きかった。動的姿勢制御指数は,排卵期で月経期,卵胞期,黄体期より高値を示した。【結論】 本研究では,排卵期に立位の遠位脛腓間距離が開大し,着地時の動的バランスが低下する傾向があった。女性アスリートとその支援者は,正常な月経周期を有する女性に対してこれらの生理学的影響に注意すべきである。
ISSN:2758-4356
DOI:10.57495/jjspt.3.1_41