Trail Making Testを用いた認知機能の違いが非予測的なカッティング動作に与える影響

【目的】Trail Making Test(以下,TMT)で評価した認知機能の違いが非予測的なカッティング動作中の下肢関節角度,関節モーメントおよび下肢筋活動に与える影響を検討することを目的とした。【方法】対象者は大学生女性アスリート15名とし,非予測的なカッティング動作中の下肢関節角度,関節モーメント,筋活動を測定した。認知機能はTMT-BからTMT-Aの所要時間を引いた⊿TMTで評価し,対象者をLow群とHigh群の2群に分けた。カッティング動作中の接地期前半30 %の区間中での,各パラメータの最大値と区間内での関節角度変化量を分析対象とし,群間比較に対応のないt検定を用いた。なお,有意水...

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Published inスポーツ理学療法学 Vol. 3; no. 1; pp. 97 - 105
Main Authors 柴田, 聡, 竹村, 雅裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本スポーツ理学療法学会 2025
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ISSN2758-4356
DOI10.57495/jjspt.3.1_97

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Summary:【目的】Trail Making Test(以下,TMT)で評価した認知機能の違いが非予測的なカッティング動作中の下肢関節角度,関節モーメントおよび下肢筋活動に与える影響を検討することを目的とした。【方法】対象者は大学生女性アスリート15名とし,非予測的なカッティング動作中の下肢関節角度,関節モーメント,筋活動を測定した。認知機能はTMT-BからTMT-Aの所要時間を引いた⊿TMTで評価し,対象者をLow群とHigh群の2群に分けた。カッティング動作中の接地期前半30 %の区間中での,各パラメータの最大値と区間内での関節角度変化量を分析対象とし,群間比較に対応のないt検定を用いた。なお,有意水準は5 %とした。【結果】膝関節外反角度の最大値(p=0.024),膝関節外反角度変化量(p=0.002)はLow群が有意に大きく,足関節背屈角度変化量(p=0.019)はHigh群が有意に大きかった。【結論】TMTで評価した認知機能の低さは,膝関節外反角度の増大といった運動特性に関連することが明らかとなった。
ISSN:2758-4356
DOI:10.57495/jjspt.3.1_97