乳幼児用抱っこ紐における腰部への負担と筋疲労の軽減に関する検討

家事や移動中に従来の抱っこ紐を装着することは、育児の精神的ストレスに加え、肩こりや腰痛を引き起こすなど、母親にとって肉体的負担が大きい可能性がある。そこで、母親が長時間赤ちゃんを抱っこできる負担の少ない抱っこ紐が必要だと考え、その抱っこ紐を開発した。本研究では、左右の腰椎に装着するサポートストラップ、腰椎ベルト、肩ストラップを工夫して、新しく作製した抱っこ紐を装着し、30分間の運動前後の身体的歩行と主観的疲労を調査した。その結果、主観的疲労の低下、歩行時の頭部と体幹の上下動の減少、骨盤傾斜の改善が認められた。このことは新しい抱っこ紐で工夫した点が、抱っこ紐を装着して安定した姿勢で動作が可能とな...

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Published in支援工学理学療法学会誌 Vol. 3; no. 2; pp. 89 - 97
Main Authors 楠本, 泰士, 松田, 雅弘, 高橋, 容子, 藤野, 雄次, 北原, エリ子, 掛川, 圭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本支援工学理学療法学会 29.03.2024
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ISSN2436-6951
DOI10.57302/jatpt.3.2_89

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Summary:家事や移動中に従来の抱っこ紐を装着することは、育児の精神的ストレスに加え、肩こりや腰痛を引き起こすなど、母親にとって肉体的負担が大きい可能性がある。そこで、母親が長時間赤ちゃんを抱っこできる負担の少ない抱っこ紐が必要だと考え、その抱っこ紐を開発した。本研究では、左右の腰椎に装着するサポートストラップ、腰椎ベルト、肩ストラップを工夫して、新しく作製した抱っこ紐を装着し、30分間の運動前後の身体的歩行と主観的疲労を調査した。その結果、主観的疲労の低下、歩行時の頭部と体幹の上下動の減少、骨盤傾斜の改善が認められた。このことは新しい抱っこ紐で工夫した点が、抱っこ紐を装着して安定した姿勢で動作が可能となり、疲労度が軽減したことが考えられる。
ISSN:2436-6951
DOI:10.57302/jatpt.3.2_89