新潟県上越~中越地域における中新統・鮮新統境界部の微化石層序

新潟県上越~中越地域の中新統と鮮新統の境界部において, 放散虫化石・珪藻化石・石灰質ナンノ化石・有孔虫化石の微化石層序を検討した.その結果, 寺泊地域~西山地域における中新統・鮮新統境界の層準は寺泊層と椎谷層の境界にほぼ一致し, 米山地域においては小萱層最上部にあり, 東頚城地域においては須川層中に存在することが明らかになった.微化石層序との対応から, 同一層準に対比されている凝灰岩鍵層の夏戸パミス質凝灰岩(Ndp), 小萱パミス質凝灰岩(Ogp), 入山川凝灰岩(Iy)は, 層序学的に下位よりOgp, Ndp, Iyの順に堆積している可能性が高いことが判明した.また, 従来報告されたフィッシ...

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Published in地質学雑誌 Vol. 107; no. 9; pp. 565 - 584
Main Authors 花方, 聡, 本山, 功, 平松, 力, 渡邉, 和恵, 辻, 隆司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本地質学会 2001
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Summary:新潟県上越~中越地域の中新統と鮮新統の境界部において, 放散虫化石・珪藻化石・石灰質ナンノ化石・有孔虫化石の微化石層序を検討した.その結果, 寺泊地域~西山地域における中新統・鮮新統境界の層準は寺泊層と椎谷層の境界にほぼ一致し, 米山地域においては小萱層最上部にあり, 東頚城地域においては須川層中に存在することが明らかになった.微化石層序との対応から, 同一層準に対比されている凝灰岩鍵層の夏戸パミス質凝灰岩(Ndp), 小萱パミス質凝灰岩(Ogp), 入山川凝灰岩(Iy)は, 層序学的に下位よりOgp, Ndp, Iyの順に堆積している可能性が高いことが判明した.また, 従来報告されたフィッショントラック年代は再堆積の影響を強く受けている可能性があることを指摘した.
ISSN:0016-7630
1349-9963
DOI:10.5575/geosoc.107.565