ヒトABR速波における陰性成分の頭皮上電位分布

正常成人14名 (n=28) のABR速波における陰性成分の頭皮上電位分布地図を作成し, 陽性成分の電位分布と比較検討した。 NIとPI, NIIとPIIでは電位分布が異なっており, NIはPIIに類似した電位分布を示し, NIIは後頭部優位である点ではPIIに類似していたが刺激側による関係は逆転していた。 NIIIはPIIIに, NVはPVに類似した電位分布を示した。 したがって, ABRの陰性成分は先行する陽性成分の起源と必ずしも同一でないと考えられ, 陰性成分の臨床応用について検討する際には考慮すべきと思われた。...

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Published inAUDIOLOGY JAPAN Vol. 37; no. 3; pp. 216 - 221
Main Authors 江浦, 陽一, 曽田, 豊二, 木村, 謙一, 加藤, 寿彦, 白石, 君男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本聴覚医学会 1994
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ISSN0303-8106
1883-7301
DOI10.4295/audiology.37.216

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Summary:正常成人14名 (n=28) のABR速波における陰性成分の頭皮上電位分布地図を作成し, 陽性成分の電位分布と比較検討した。 NIとPI, NIIとPIIでは電位分布が異なっており, NIはPIIに類似した電位分布を示し, NIIは後頭部優位である点ではPIIに類似していたが刺激側による関係は逆転していた。 NIIIはPIIIに, NVはPVに類似した電位分布を示した。 したがって, ABRの陰性成分は先行する陽性成分の起源と必ずしも同一でないと考えられ, 陰性成分の臨床応用について検討する際には考慮すべきと思われた。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.37.216