乳幼児におけるABR緩徐波成分の安定性についての検討

聴力正常と判定された乳幼児20名を対象に, 緩徐波成分の動態について速波+緩徐波成分のそれと比較検討した。 緩徐波成分に関してはフイルタ帯域を10-200Hzで, また速波+緩徐波成分に関しては10-2000Hzで記録した。 V波潜時近傍の緩徐成分における陽性ピークとそれに続く陰性ピークをそれぞれP, Nとし, 検討した。 これらの出現率は, 大きかったが, 安定性に関しては, どの年齢においてもばらつきが大きかった。 幼小児のABRの特徴としてII波に続く大きな陰性波を認めたが, このためか緩徐波成分は二峰性になる例が多かった。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inAUDIOLOGY JAPAN Vol. 32; no. 4; pp. 231 - 237
Main Authors 江渡, 篤子, 市川, 銀一郎, 上原, 紀夫, 桜井, 淳
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 一般社団法人 日本聴覚医学会 1989
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:聴力正常と判定された乳幼児20名を対象に, 緩徐波成分の動態について速波+緩徐波成分のそれと比較検討した。 緩徐波成分に関してはフイルタ帯域を10-200Hzで, また速波+緩徐波成分に関しては10-2000Hzで記録した。 V波潜時近傍の緩徐成分における陽性ピークとそれに続く陰性ピークをそれぞれP, Nとし, 検討した。 これらの出現率は, 大きかったが, 安定性に関しては, どの年齢においてもばらつきが大きかった。 幼小児のABRの特徴としてII波に続く大きな陰性波を認めたが, このためか緩徐波成分は二峰性になる例が多かった。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.32.231