顎口腔領域の急性歯性感染症に対するTE-031の臨床的検討
新しく開発されたマクロライド系抗生物質TE-031錠を顎口腔領域の急性感染症に使用し, その臨床効果と安全性について検討を行った。対象は当科に来院した顎口腔領域急性感染症の患者21名, 年齢は16歳から68歳, 疾患の内訳は, 歯周組織炎15例, 歯冠周囲炎1例, 顎炎5例であり, 感染症の進行度は進行期7例, 極期10例, 緩解期4例であった。判定基準は, 歯科口腔外科領域における抗生物質の効果判定基準に準じた客観的な点数の判定及び主治医による主観的な判定により行った。点数判定では著効2例9.5%, 有効16例76.2%, 無効3例14.3%で有効率85.7%であり, 主治医判定では著効5例...
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Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 36; no. Supplement3; pp. 1086 - 1090 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
1988
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0009-3165 1884-5894 |
DOI | 10.11250/chemotherapy1953.36.Supplement3_1086 |
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Summary: | 新しく開発されたマクロライド系抗生物質TE-031錠を顎口腔領域の急性感染症に使用し, その臨床効果と安全性について検討を行った。対象は当科に来院した顎口腔領域急性感染症の患者21名, 年齢は16歳から68歳, 疾患の内訳は, 歯周組織炎15例, 歯冠周囲炎1例, 顎炎5例であり, 感染症の進行度は進行期7例, 極期10例, 緩解期4例であった。判定基準は, 歯科口腔外科領域における抗生物質の効果判定基準に準じた客観的な点数の判定及び主治医による主観的な判定により行った。点数判定では著効2例9.5%, 有効16例76.2%, 無効3例14.3%で有効率85.7%であり, 主治医判定では著効5例23.8%, 有効12例57.1%, やや有効4例19.0%であった。副作用は21例中2例にみられたが, 臨床検査所見では異常はみられなかった。 |
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ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.36.Supplement3_1086 |