輸血歴のあるC型慢性肝炎患者におけるHCV感染持続期間とIFN治療効果との関連
九州地区64施設の共同研究によって, 輸血歴のあるC型慢性肝炎患者122例を対象にして, IFNの治療効果がC型肝炎ウイルス (HCV) の感染持続期間に関連があるか否かを検討した.輸血からIFN治療開始までの期間が20年以下の群には, 以上の群よりも治療後のHCV RNA陰性化を伴ったALT値の持続正常化例が有意 (p<0.039) に多く認められた.今回の研究結果は, HCVの感染持続期間とIFNの治療効果には関連性があり, 感染後早期に治療を開始した方がより治療効果が得られ易いことを示唆している....
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Published in | 感染症学雑誌 Vol. 71; no. 5; pp. 405 - 411 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本感染症学会
1997
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Summary: | 九州地区64施設の共同研究によって, 輸血歴のあるC型慢性肝炎患者122例を対象にして, IFNの治療効果がC型肝炎ウイルス (HCV) の感染持続期間に関連があるか否かを検討した.輸血からIFN治療開始までの期間が20年以下の群には, 以上の群よりも治療後のHCV RNA陰性化を伴ったALT値の持続正常化例が有意 (p<0.039) に多く認められた.今回の研究結果は, HCVの感染持続期間とIFNの治療効果には関連性があり, 感染後早期に治療を開始した方がより治療効果が得られ易いことを示唆している. |
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ISSN: | 0387-5911 1884-569X |
DOI: | 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.71.405 |