ドレーン抜去孔への小腸嵌頓による絞扼性イレウスの1例
症例は78歳の女性. S状結腸癌でS状結腸切除術を施行し,ダグラス窩にデュープルドレーン(径10mm)を挿入した.術後5日目にドレーンを抜去したところ,約6時間後に腹痛,嘔気と嘔吐が出現した.ドレーン抜去部に一致して皮下に手拳大の腫瘤を認め,圧痛を伴っていた.腹部CT検査では,皮下に脱出した小腸を認めた.ドレーン挿入部からの腸管の脱出,嵌頓と診断し緊急手術を施行した.ドレーン抜去孔に嵌頓し,壊死した小腸を認め,小腸切除術を施行した.術後経過は良好で初回手術後15病日に退院した....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 67; no. 12; pp. 2856 - 2859 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.12.2006
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.67.2856 |
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Summary: | 症例は78歳の女性. S状結腸癌でS状結腸切除術を施行し,ダグラス窩にデュープルドレーン(径10mm)を挿入した.術後5日目にドレーンを抜去したところ,約6時間後に腹痛,嘔気と嘔吐が出現した.ドレーン抜去部に一致して皮下に手拳大の腫瘤を認め,圧痛を伴っていた.腹部CT検査では,皮下に脱出した小腸を認めた.ドレーン挿入部からの腸管の脱出,嵌頓と診断し緊急手術を施行した.ドレーン抜去孔に嵌頓し,壊死した小腸を認め,小腸切除術を施行した.術後経過は良好で初回手術後15病日に退院した. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.67.2856 |