T-2525 Naのラット1カ月間静脈内投与亜急性毒性試験

T-2525Naのラット1ヵ月間静脈内投与亜急性毒性試験を1,000,500,250mg/kg投与群を設定して行ない, 以下の結果を得た。 1) 死亡例はなく, 発育, 尿検査, 血液学的検査に異常は認められなかった。 2) T-2525Naの各投与群に軟便と盲腸腔の拡大がみられた。盲腸の組織学的検査では異常は認められず, また盲腸の拡大は休薬により回復した。 3) 血液化学検査で軽度のコリンエステラーゼ低下とAIG比の上昇がみられたが, 回復試験ではこれらの変化は認められなかった。 4) 1,000mg/kg投与群の雄10例中1例の腎尿細管上皮細胞に中等度の硝子滴変性が認められた。 5) 本...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 34; no. Supplement2; pp. 173 - 189
Main Authors 中村, 昌三, 中川, 重仁, 佐藤, 盛, 霜鳥, 智也, 米田, 豊昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1986
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Summary:T-2525Naのラット1ヵ月間静脈内投与亜急性毒性試験を1,000,500,250mg/kg投与群を設定して行ない, 以下の結果を得た。 1) 死亡例はなく, 発育, 尿検査, 血液学的検査に異常は認められなかった。 2) T-2525Naの各投与群に軟便と盲腸腔の拡大がみられた。盲腸の組織学的検査では異常は認められず, また盲腸の拡大は休薬により回復した。 3) 血液化学検査で軽度のコリンエステラーゼ低下とAIG比の上昇がみられたが, 回復試験ではこれらの変化は認められなかった。 4) 1,000mg/kg投与群の雄10例中1例の腎尿細管上皮細胞に中等度の硝子滴変性が認められた。 5) 本試験におけるT-2525Naの最大無作用量は盲腸腔の拡大を除外した場合500mg/kgであった。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.34.Supplement2_173