口腔外科領域におけるFleroxacinの基礎的・臨床的検討

新合成抗菌剤fleroxacinについて口腔外科領域への適応を基礎的, 臨床的に検討した。 1.135例の抜歯予定患者を対象に, 本剤を200mg服用させ, 抜歯時に抜歯創部血液および唾液を採取し, その濃度を測定した。薬剤濃度は個人差はみられるが, 血中濃度で服用後141~370分の55例では, 0.45~4.43μg/mlの濃度が得られた。 2.口腔外科領域の急性歯性感染症53例に本剤を使用した。臨床効果は点数判定では81.6%, 主治医判定では73.5%の有効率が得られた。 副作用は5例に認められ, 主な副作用は不眠, めまいであった。臨床検査値異常は2例に認められ, 好酸球上昇1例,...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 38; no. Supplement2; pp. 657 - 665
Main Authors 森島, 丘, 金子, 明寛, 佐々木, 次郎, 坂本, 春生, 太田, 嘉英, 富田, 文貞, 森鼻, 健史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1990
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ISSN0009-3165
1884-5894
DOI10.11250/chemotherapy1953.38.Supplement2_657

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Summary:新合成抗菌剤fleroxacinについて口腔外科領域への適応を基礎的, 臨床的に検討した。 1.135例の抜歯予定患者を対象に, 本剤を200mg服用させ, 抜歯時に抜歯創部血液および唾液を採取し, その濃度を測定した。薬剤濃度は個人差はみられるが, 血中濃度で服用後141~370分の55例では, 0.45~4.43μg/mlの濃度が得られた。 2.口腔外科領域の急性歯性感染症53例に本剤を使用した。臨床効果は点数判定では81.6%, 主治医判定では73.5%の有効率が得られた。 副作用は5例に認められ, 主な副作用は不眠, めまいであった。臨床検査値異常は2例に認められ, 好酸球上昇1例, BUNおよび血清クレアチニンの上昇1例であった。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.38.Supplement2_657