鼻過敏性の年齢変化および性差 メサコリン吸入試験における検討

鼻過敏症状をもつ20歳以上の患者を対象にした. 症例を20代・30代・40代・50代・60歳以上に分け, アストグラフを使用し, メサコリン連続鼻吸入試験を行った. 得られた鼻粘膜誘発反応曲線を解析し, 初期鼻呼吸抵抗・感受性・反応性の3要素を規定し, それぞれの年齢変化と性差の有無について検討した. 初期鼻呼吸抵抗は年齢による一定の傾向は認められなかったが, 感受性・反応性は加齢にともない低下することがわかった. また, 30代でのみ女性の方が男性よりも感受性・反応性とも亢進しており, 他の年代では特に男女間に有意な差は認められなかった....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 91; no. 6; pp. 926 - 932,999
Main Author 武安, 陽子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.06.1988
日本耳鼻咽喉科学会
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Summary:鼻過敏症状をもつ20歳以上の患者を対象にした. 症例を20代・30代・40代・50代・60歳以上に分け, アストグラフを使用し, メサコリン連続鼻吸入試験を行った. 得られた鼻粘膜誘発反応曲線を解析し, 初期鼻呼吸抵抗・感受性・反応性の3要素を規定し, それぞれの年齢変化と性差の有無について検討した. 初期鼻呼吸抵抗は年齢による一定の傾向は認められなかったが, 感受性・反応性は加齢にともない低下することがわかった. また, 30代でのみ女性の方が男性よりも感受性・反応性とも亢進しており, 他の年代では特に男女間に有意な差は認められなかった.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.91.926