冠動脈拡張症における心筋虚血を心臓核医学検査により評価できた2症例

症例1は心不全症状を主訴とした69歳の女性で, 99mTc-tetrofosminおよび123I-BMIPP心筋SPECTにおいて前壁中隔および下壁に集積低下所見が認められた.症例2は前胸部痛を主訴とした65歳の女性で, 99mTc-tetrofosminおよび123I-BMIPP心筋SPECTにおいて前壁中隔および心尖部に集積低下所見が認められた.両症例ともに冠動脈造影では三枝の冠動脈拡張および造影遅延,そして左室造影ではびまん性の壁運動低下が認められた.さらに心外膜血管に狭窄病変は認められなかったため,その病態に冠微小循環障害が関与していることが示唆された....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 92; no. 11; pp. 2241 - 2243
Main Authors 西川, 享, 加藤, 周司, 高田, 博輝, 足立, 芳彦, 椿本, 恵則, 弓場, 達也, 伊藤, 一貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.11.2003
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.92.2241

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Summary:症例1は心不全症状を主訴とした69歳の女性で, 99mTc-tetrofosminおよび123I-BMIPP心筋SPECTにおいて前壁中隔および下壁に集積低下所見が認められた.症例2は前胸部痛を主訴とした65歳の女性で, 99mTc-tetrofosminおよび123I-BMIPP心筋SPECTにおいて前壁中隔および心尖部に集積低下所見が認められた.両症例ともに冠動脈造影では三枝の冠動脈拡張および造影遅延,そして左室造影ではびまん性の壁運動低下が認められた.さらに心外膜血管に狭窄病変は認められなかったため,その病態に冠微小循環障害が関与していることが示唆された.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.92.2241