肝inflammatory pseudotumorの1例
症例は54歳女性.主訴は肝腫瘤精査目的.既往に平成5年2月左乳癌にて非定型的乳房切断術,平成6年7月胆嚢結石症にて腹腔鏡下胆嚢摘出術(以下LapC)施行.その後平成9年1月に施行したCTにて肝S6, S7に腫瘤が出現し増大傾向が認められたため精査目的に入院.入院時自覚症状は無く,血液検査所見も正常であった. CT, MRIでは,腫瘤はリング状造影効果を認め転移性肝癌を疑ったため,手術(肝後区域切除術)に踏み切った.病理組織所見の結果はinflammatory pseudotumor (IPT)であった.また細菌検査にてKlebsiella oxytocaが検出された.肝IPTの成因については明...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 61; no. 12; pp. 3304 - 3309 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.12.2000
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.61.3304 |
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Summary: | 症例は54歳女性.主訴は肝腫瘤精査目的.既往に平成5年2月左乳癌にて非定型的乳房切断術,平成6年7月胆嚢結石症にて腹腔鏡下胆嚢摘出術(以下LapC)施行.その後平成9年1月に施行したCTにて肝S6, S7に腫瘤が出現し増大傾向が認められたため精査目的に入院.入院時自覚症状は無く,血液検査所見も正常であった. CT, MRIでは,腫瘤はリング状造影効果を認め転移性肝癌を疑ったため,手術(肝後区域切除術)に踏み切った.病理組織所見の結果はinflammatory pseudotumor (IPT)であった.また細菌検査にてKlebsiella oxytocaが検出された.肝IPTの成因については明らかではないが,画像診断等について,若干の文献的考察を加え報告する. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.61.3304 |