Biapenemの基礎的および臨床的検討

Biapenem (BIPM) の各種臨床分離株に対するMICの測定と臨床例における有効性, 安全性について検討した。 各種臨床分離株14菌種360株を用いて, 本剤とカルバペネム系抗菌剤 (imipenem, panipenem, meropenem) およびcefpiromeとの抗菌力を比較検討した結果, 本剤はE. faecalisを除く菌種に対して, 他のカルバペネム系抗菌剤とほぼ同等の成績を示した。 臨床検討では, 肺炎5例, 慢性気管支炎2例, 急性気管支炎1例, 膀胱炎および急性胆嚢炎の各1例, 計10例に本剤を1日600mg分2で7~15日間投与し, 著効4例, 有効3例, や...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 42; no. Supplement4; pp. 314 - 321
Main Authors 石井, 昌俊, 大石, 明, 中村, 守男, 金子, 光太郎, 坂内, 通宏, 瀬口, 秀孝, 青崎, 登, 勝, 正孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1994
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Summary:Biapenem (BIPM) の各種臨床分離株に対するMICの測定と臨床例における有効性, 安全性について検討した。 各種臨床分離株14菌種360株を用いて, 本剤とカルバペネム系抗菌剤 (imipenem, panipenem, meropenem) およびcefpiromeとの抗菌力を比較検討した結果, 本剤はE. faecalisを除く菌種に対して, 他のカルバペネム系抗菌剤とほぼ同等の成績を示した。 臨床検討では, 肺炎5例, 慢性気管支炎2例, 急性気管支炎1例, 膀胱炎および急性胆嚢炎の各1例, 計10例に本剤を1日600mg分2で7~15日間投与し, 著効4例, 有効3例, やや有効1例, 無効2例であった。副作用ならびに明らかな臨床検査値の異常は認めず, 本剤は有用であり, かつ安全な抗菌剤であることが確認された。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.42.Supplement4_314