複雑性尿路感染症に対する新経口用セフェム剤Cefotiam hexetilの使用経験

Cefotiamのエステル型プロドラッグとして新しく開発された経口用セフェム剤cefotiam hexetil (CTM-HE) の複雑性尿路感染症22例に対する臨床的検討を行い, 次の結果を得た。 1. UTI薬効評価基準による効果判定可能例15例での有効率は60.0%(9/15) であった。 2. 投与量別有効率は, 1回投与量200mgでは50%(4/8), 400mg投与では71.4%(5/7) であった。 3. 細菌学的効果は, グラム陽性菌に対して70%(7/10), グラム陰性菌に対しても72.7%(8/11) と, 両者にほぼ等しい菌消失率を示した。 4. 副作用としては, 発...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 36; no. Supplement6; pp. 503 - 511
Main Authors 和志田, 裕人, 渡辺, 秀輝, 阪上, 洋, 佐々木, 昌一, 堀, 武
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1988
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Summary:Cefotiamのエステル型プロドラッグとして新しく開発された経口用セフェム剤cefotiam hexetil (CTM-HE) の複雑性尿路感染症22例に対する臨床的検討を行い, 次の結果を得た。 1. UTI薬効評価基準による効果判定可能例15例での有効率は60.0%(9/15) であった。 2. 投与量別有効率は, 1回投与量200mgでは50%(4/8), 400mg投与では71.4%(5/7) であった。 3. 細菌学的効果は, グラム陽性菌に対して70%(7/10), グラム陰性菌に対しても72.7%(8/11) と, 両者にほぼ等しい菌消失率を示した。 4. 副作用としては, 発疹, 胃腸症状が各1例にみられ, 臨床検査値異常として発疹例にGOT, GPTの上昇がみられたのみであった。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.36.Supplement6_503