Acoustic RhinometryとRhinomanometryとの関連の基礎的研究 (第1報) 鼻腔の断面積と鼻腔通気度との関係

種々の大きさの円形の間隙をもつアクリル板を, 単独に, あるいは複数枚連結して, 鼻腔通気度の換気力学的検討を行い, 次のような結論を得た. (1) 間隙の形と面積を変化させず, 長さだけを変えると通気抵抗はほとんど変化しなかった. (2) 最小断面積の下流の間隙の面積を増大したdivergentな流れでは, 抵抗は減少した. (3) 上流の間隙の面積が大きいconvergentな流れでは, 明らかな変化はなかったが, divergentな流れを下流に設けると, 抵抗は最も減少した. (4) 3cm以上離して2枚の間隙を接続すると, 抵抗は増大した. (5) 軸をずらして接続すると抵抗は増大し...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 99; no. 4; pp. 601 - 610,641
Main Authors 堀川, 博志, 海野, 徳二, 谷田, 光弘, 横山, 貴康, 野中, 聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.04.1996
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.99.601

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Summary:種々の大きさの円形の間隙をもつアクリル板を, 単独に, あるいは複数枚連結して, 鼻腔通気度の換気力学的検討を行い, 次のような結論を得た. (1) 間隙の形と面積を変化させず, 長さだけを変えると通気抵抗はほとんど変化しなかった. (2) 最小断面積の下流の間隙の面積を増大したdivergentな流れでは, 抵抗は減少した. (3) 上流の間隙の面積が大きいconvergentな流れでは, 明らかな変化はなかったが, divergentな流れを下流に設けると, 抵抗は最も減少した. (4) 3cm以上離して2枚の間隙を接続すると, 抵抗は増大した. (5) 軸をずらして接続すると抵抗は増大した. (6) Acoustic Rhinometryによる断面積測定だけでは, 通気状態の評価に不十分である.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.99.601