三歳児健診におけるティンパノメトリーの意義
3歳児健診の1次健診におけるティンパノグラム (TG) の意義および判定基準の設定を第2次健診の結果をもとに検討した。 第1次健診のTGの異常は24.5%に認められた。 第1次健診と第2次健診のTGの型の一致率は49.0%であり, 第1次健診のTGがA, B型では60%程度が一致した。 また, 第1次健診のTGがC1型で第2次健診のTGがA型になるものおよびC2型でB型になるものが比較的多く認められた。 第2次健診で滲出性中耳炎と診断されたもののうち1次健診のTGがBまたはC2型であったものが65%と高率に認められた。 第1次健診におけるTGのスタティクコンプライアンスと滲出性中耳炎の関係は特...
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Published in | AUDIOLOGY JAPAN Vol. 35; no. 2; pp. 99 - 103 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本聴覚医学会
1992
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0303-8106 1883-7301 |
DOI | 10.4295/audiology.35.99 |
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Summary: | 3歳児健診の1次健診におけるティンパノグラム (TG) の意義および判定基準の設定を第2次健診の結果をもとに検討した。 第1次健診のTGの異常は24.5%に認められた。 第1次健診と第2次健診のTGの型の一致率は49.0%であり, 第1次健診のTGがA, B型では60%程度が一致した。 また, 第1次健診のTGがC1型で第2次健診のTGがA型になるものおよびC2型でB型になるものが比較的多く認められた。 第2次健診で滲出性中耳炎と診断されたもののうち1次健診のTGがBまたはC2型であったものが65%と高率に認められた。 第1次健診におけるTGのスタティクコンプライアンスと滲出性中耳炎の関係は特に認められなかった。 以上より, 第1次健診におけるTGは滲出性中耳炎の検出に有用であり, TGの判定基準はB型ないしC2を異常とするのが適当と考えられた。 |
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ISSN: | 0303-8106 1883-7301 |
DOI: | 10.4295/audiology.35.99 |