HAPA-Bの臨床的研究

慢性の呼吸器感染症7例に対して, 新しいアミノ配糖体系抗生剤HAPA-Bの臨床的効果ならびに有用性を検討した。またこのうち3例は, 尿路感染症を併発していたので併せて検討した。 1. 慢性の呼吸器感染症の7例の内訳は, 慢性気管支炎3例, びまん性汎細気管支炎2例および気管支拡張症を基礎疾患とする感染症2例であった。 2. 臨床的効果は, 呼吸器感染症に対して4例有効, 2例やや有効, 1例無効の成績であった。尿路感染症に対しては, 全例著効及び有効であった。 3. 起炎菌別でみた臨床効果では, P. amgimsa感染症4例 (1例C. freundiiとの混合感染) に対しては2例有効,...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 33; no. Supplement5; pp. 225 - 230
Main Authors 宇野, 裕子, 伊藤, 敏雄, 加藤, 真砂子, 石橋, 弘義, 可部, 順三郎, 佐野, 靖之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1985
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ISSN0009-3165
1884-5894
DOI10.11250/chemotherapy1953.33.Supplement5_225

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Summary:慢性の呼吸器感染症7例に対して, 新しいアミノ配糖体系抗生剤HAPA-Bの臨床的効果ならびに有用性を検討した。またこのうち3例は, 尿路感染症を併発していたので併せて検討した。 1. 慢性の呼吸器感染症の7例の内訳は, 慢性気管支炎3例, びまん性汎細気管支炎2例および気管支拡張症を基礎疾患とする感染症2例であった。 2. 臨床的効果は, 呼吸器感染症に対して4例有効, 2例やや有効, 1例無効の成績であった。尿路感染症に対しては, 全例著効及び有効であった。 3. 起炎菌別でみた臨床効果では, P. amgimsa感染症4例 (1例C. freundiiとの混合感染) に対しては2例有効, H. ifluenzae 2例に対しては全例有効, C. freundii 1例とStreptococcus D group1例に対してはそれぞれ有効であった。 4. 副作用は全例に認められなかった。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.33.Supplement5_225