ネオアジュバント内分泌療法後に乳房温存術を行った2例

6カ月間の内分泌療法単独によるネオアジュバント療法後に乳房温存術を行った2例を経験したので報告する.症例1は55歳,閉経後の長径3.7cmの乳癌である.投与前のニードルバイオプシーでER(+), PgR(+), HER2(2+)の乳頭腺管癌と診断された.アナストロゾール1mgを6カ月投与し,長径2.5cmとなった時点で内視鏡補助下の乳房温存術を施行した.症例2は44歳,閉経前の長径3.6cmの充実腺管癌で, ER(+), PgR(+), HER2(1+)であった. 6カ月間LH-RHアゴニストとタモキシフェン20mg投与し,長径が2.2cmとなった時点で乳房温存術を施行した.症例2ではHER2...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 65; no. 11; pp. 2872 - 2876
Main Authors 石黒, 清介, 谷口, 雄司, 應儀, 成二, 伊藤, 則正, 井上, 智子, 鈴木, 喜雅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 25.11.2004
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.65.2872

Cover

More Information
Summary:6カ月間の内分泌療法単独によるネオアジュバント療法後に乳房温存術を行った2例を経験したので報告する.症例1は55歳,閉経後の長径3.7cmの乳癌である.投与前のニードルバイオプシーでER(+), PgR(+), HER2(2+)の乳頭腺管癌と診断された.アナストロゾール1mgを6カ月投与し,長径2.5cmとなった時点で内視鏡補助下の乳房温存術を施行した.症例2は44歳,閉経前の長径3.6cmの充実腺管癌で, ER(+), PgR(+), HER2(1+)であった. 6カ月間LH-RHアゴニストとタモキシフェン20mg投与し,長径が2.2cmとなった時点で乳房温存術を施行した.症例2ではHER2が3+と変化していた.ホルモンレセプター陽性乳癌に対し,ネオアジュバント内分泌療法は有用な選択肢に成り得る.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.65.2872